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資生堂「DX注目企業2023」に選定。その評価ポイントは?

先日、嬉しい出来事がありました。
 
経済産業省、東京証券取引所、独立行政法人情報処理推進機構が共同で、日本におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の先進企業を選出する「DX銘柄2023※」が発表され、資生堂が初の「DX注目企業2023」として選定さました。
 
※ 「DX銘柄2023」「DX注目企業2023」「DXプラチナ企業2023-2025」を選定しました! (METI/経済産業省)

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2023年5月31日(水)イイノホール&カンファレンスセンターで開催された「DX銘柄2023」選定企業発表会に、資生堂からは、エグゼクティブオフィサーの横田貴之(チーフファイナンシャルオフィサー:CFO)と、高野篤典(チーフインフォメーションテクノロジーオフィサー:CITO)が参加。発表会は二部制で行われ、第一部では各選定企業の発表および取り組みの紹介、第二部では伊藤邦雄氏(DX銘柄2023評価委員会委員長)による基調講演やパネルディスカッションが行われました。

そもそも「DX銘柄」とは?

「デジタルトランスフォーメーション銘柄(DX銘柄)2023」は、経済産業省と東京証券取引所が共同で選定しており、東京証券取引所に上場している企業の中から、企業価値の向上につながるデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するための仕組みを社内に構築し、優れたデジタル活用の実績が表れている企業を選定し、「DX銘柄2023」及び「DX注目企業」として発表しています。2023年の「DX銘柄」は32社(うち、DXグランプリ企業2社)、「DX注目企業」19社、さらに、「DXプラチナ企業2023-2025」3社でした。

日本の「DX推進」が重要な訳

このDX銘柄は、経済産業省及び東京証券取引所が力を入れている重要な施策になります。発表会では、来賓の経済産業省の太田副大臣や商務情報政策局の内田課長、前述の評価委員会委員長の伊藤氏が参加し、現地に集まった145の企業、関係団体400名の前で以下の内容をお話しされていました。

● スイスに拠点を置くIMD(国際経営開発研究所)が毎年公表している世界競争力ランキングにおいて、日本は1990年前後3年間1位で、1996年までは5位以内をキープしていた。
● 1997年の大手証券会社の倒産及び銀行危機に端を発して日本経済が大きな打撃を受け、それ以降年々ランキングを落とし、2022年は34位であった。
● 日本がランキングを落とした要因は金融危機に加え、「ビジネスの効率性の低下」と「アジアの台頭」があるといわれている。
● 実際、1997年以降のGDPの伸びとIT・デジタル投資の伸びを見ると、日本は欧米やアジア諸国と比較して圧倒的にIT・デジタル投資を控えており、GDPとIT・デジタル投資の伸び率は同じくらい。
● 一方、欧米やアジアはIT・デジタル及びその人材に積極的に投資しており、その結果GDPも高い伸びを示している。
● この違いは欧米やアジア企業と日本企業のビジネスの効率性の差に連動していると考えている。
●よって、DXの推進は日本の競争力を取り戻すうえでも重要な施策である。

今回の資生堂の評価ポイントは?

資生堂は、中期経営戦略「SHIFT 2025 and Beyond」において、DX ビジョン「Global No.1 Data-Driven Personal Skin Beauty & Wellness Company」の実現を目指し変革を推進しています。研究開発から販売までのバリューチェーン全体におけるDX化や、多様化するお客さまのニーズをふまえたデジタルとデータを活用した新たな顧客体験の取り組みに加え、IT・DX における精緻な人事モデルを構築し、人材育成と人材活用に注力している点などが高く評価されました。

資生堂インタラクティブビューティー 人材育成の全体像

中でも、新型コロナウイルス感染症で変化したお客さまニーズの対応し、満足度を向上させ、長期にわたりエンゲージメントを深めるために導入したのが、高度な顔認証技術とAI技術によるバーチャルメイクアップを搭載した国内初のWebカウンセリングや、AI技術を用いた独自のDNA診断結果をもとに最適なケアを提案する「Beauty DNA Program」、お客さまの情報をOne ID化し、OMOの顧客体験を実現する「Beauty Key」などです。

「DX注目企業2023」資生堂の取り組み事例 (経済産業省HPより)
OMOの顧客体験を実現する「Beauty Key」

代表から従業員へのメッセージ

今回の「注目企業」としての選定は、ひとえに従業員の皆さんの様々な取り組みがきちんと外部の有識者から認められた結果だと思います。本当に皆さんの日々の取り組みに心から感謝申し上げます。私自身、我々のDX・ITの取り組み、それによる資生堂の変革はまだまだ入口だと思っています。これからも、皆さんとともに他の消費財系企業から参考にされるような最先端DX企業に向かって一緒に取り組んでいきます。DX銘柄、そしてグランプリに選定されるよう引き続き頑張りましょう!

資生堂 チーフインフォメーションテクノロジーオフィサー
兼 資生堂インタラクティブビューティー 共同代表取締役社長 高野篤典

もちろん、評価をいただける事は「結果」であり「最終目標」ではありません。しかしながら、今回の結果をふまえ、従業員に更なる自信が湧いてきたことは言うまでもなく、この先も、150年以上にわたる美の知見と最新のDXの融合により、いつでも・どこでも・お客さまが欲しい時に「テイラーメイドなオンリーワン体験(一人ひとりのニーズにあった美容体験)」の実現に向け、進んでいきたいと思います。

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