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トップインタビュー

謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
はじめに、石川県能登地方を震源とする地震により被害を受けられた皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。

資生堂インタラクティブビューティーの信清です。
2024年第一弾の記事は…SIB高野社長のインタビューです。
今回のインタビューは、キャリア面だけではなく高野社長のパーソナルな部分にも迫りたいと思います。
キャリア模索中の若手層に向けたアドバイスもいただきましたので、
当記事が、みなさんの今後のキャリア検討のヒントになれば嬉しいです。

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高野社長の生い立ち

幼少期から学生時代

幼少期はどんな子供だったのか、学生時代まではどのように過ごしていたのか、他媒体では語られない高野社長のバックグラウンドに迫ります。子供の頃の将来の夢などを交えたお話が伺えました。

高野:「新潟の十日町で生まれ育ちました。子供の頃から児童会長や生徒会長などをやっており、将来は市長になって、自分の故郷を良くしたいと思ったりしていました。
大学では元々人間科学を学びたかったので、人間に関することは何を学んでも良い自由度の高い人間関係学科がある文学部へ進学を決めて、入学を機に上京しました。当時「ニューメディア」という言葉が流行っていたのですが、大学でもパソコンの授業を受けて簡単なプログラミングを行っていました。就職活動期はバブル絶頂期で、周りは商社やマスコミ関連、銀行などに就職する人が多く、自分も流れに乗って銀行から内定をもらい、そのまま就職する予定でした。」

大学在学中に予想外の転機

大学在学中は、人間に関することをはじめとして、情報系の科目などあらゆる分野を幅広く学んだという高野社長。しかし、卒業間際に思いもかけない展開に・・・
今となれば、これが今のキャリアにつながる転機だったのかもしれません。

高野:「単位は全部取っていたものの、マニアックなゼミに所属して担当教授に卒業論文で不合格とされてしまいました。そのため1年留年することに…。卒業試験コースに切り替えて、残りの1年は自分で見つけて応募したリクルートの契約社員として働いていました。そこでは、”とらばーゆ”などの広告営業に従事、東京都港区エリアの担当だったので、外資系企業の人事の方とやりとりする機会が多く、そのご縁もあって外資系通信機器メーカーの日本法人であるノーザンテレコム ジャパン(ノーテルネットワークス株式会社)に新卒入社することになりました。」

飛び込んできたチャンスは断らない。積み上げたキャリアの変遷

がむしゃらに経験を積んだ新卒時代

ITキャリアのスタート。新卒入社からSE(システムエンジニア)として、約5年間はネットワーク関連のデザイン、保守運用等何でもこなすことで、ITのベースが構築されたと言います。

高野:「バックグラウンドが文系ということもあり、最初はデータネットワーク機器のマーケティングスペシャリストという職種でした。中身を知らないと何も出来ないので、ネットワーク機器のことなど自分で学び始めましたね。そして、詳しくなり始めた頃、ネットワークエンジニアにならないかという声がかかり、そこからエンジニアとしてのキャリアが始まることに。
3~4年ほど、大手企業の社内ネットワークのデザインや導入、通信事業者のネットワーク、航空券発券データ管理のネットワークシステムなど何でもやりました。その後、当時の上司がDELL(デル・テクノロジーズ株式会社)に転職することになり、一緒についてきてほしいと声がかかったため、上司と共にDELLのIT部門に自分も転職することになりました。」

何でも選り好みせずに学び、来たチャンスには飛びつく姿勢が、後のキャリア形成に繋がったとのこと。

高野:「理系には元々苦手意識はなく、人間科学専攻で何でも学べる環境ではあったものの、ネットワークエンジニアという分野に関しては当然最初は全く知識がありませんでした。当時は、懇切丁寧に指導する文化ではなかったため、丁稚奉公のような感じで、自分で他の方の仕事を見て聞いて学んでいきました。プライベートの時間も惜しんで、本や外部研修などで知識を習得し、実際にネットワークデザインのチャンスがあれば自分でやってみて覚えるなど実戦経験も積みました。
30代前半まではチャンスがあれば主体的に食いついて、何でも首を突っ込んでやることが、後のキャリアの糧になると思います!

ドメスティックからグローバルへの広がり

DELLの日本法人のインフラ全般を見ることになったという高野社長。さらには、アプリケーションも担当しグローバル基幹システムプロジェクトにも参画することになり、そこからより一層グローバルへも携わるようになったとのこと。

高野:「DELLでは、グローバライゼーションが2005年頃に始まったこともあり、上司やチームメンバーも突然日本人以外の方が増え、いきなり多言語コミュニケーションが強制的に必要とされる環境に身を置くことに。当時は、電話会議が中心だったので、耳しか頼りにする部分がなかったですね。それまで一切海外で生活した経験はありませんでしたが、毎日の電話会議で実践を積み重ねることによって、英語力も培われていきました。
DELLでも、現在資生堂でやっているFOCUSのようなグローバル基幹システムプロジェクトがあり、私は日本含むアジアパシフィックのリージョンシステム移行責任者となりました。DELLでは12年ほどIT全般に携わっていましたね。ベースがインフラだったこともあり、アプリ分野など他IT分野へは枝葉を広げやすかったです。」

DELL退職時の高野社長

それからCOACHで4年半、その後ベネッセでは情報漏洩対策に関する対応をリードするなど、多様なキャリア経験を重ねるが、いずれも外部からお声がかかって、そのチャンスに従った形だという。
そして、2019年に資生堂へ入社後、CITO(チーフインフォメーションテクノロジーオフィサー)に着任。兼務する形で、2021年より資生堂インタラクティブビューティーの共同代表取締役となった。

資生堂インタラクティブビューティー(SIB)の特徴とは

これまでチャンスを選り好みすることなく受け入れてきたことで、今のキャリアを築き上げた高野社長の目には、SIB・資生堂全体の特徴はどのように映っているのか。

高野:「SIBはITとデジタルの融合、多様なバックグラウンドを持つ人材の2つが特徴的であり、強みでもあると思っています。
ITとデジタルの融合は、今では当たり前ですが、SIBを設立した当初は、ITとデジタルが別々の部門で関係性が悪い、という話はよく耳にしました。SIBは国内の資生堂グループ内に点在していたITやデジタルのメンバーを一つの機能会社に集約し、戦略的にアクセンチュア社とパートナーシップを結んで、事業に詳しいIT・デジタルの専門人材を育成、強化しています。
加えて多様なバックグラウンドを持つ人材に関しては、資生堂歴が長い元からの社員に加え、設立後90名近い多様なバックグランドを持った人材を外部から採用していますし、業界も化粧品や消費財に縛らず、コンサルティングやSIer等、あらゆるキャリアを築いてこられた方々がいます。男女比率もちょうど半々ぐらい、本当にバラエティに富んでいると思います。今後は、もう少し外国籍の方も増やしていきたいですね。
資生堂全体に関して言えば、やはり日本を代表する企業だなと感じます。社員の意識なども、業界を背負っているというマインドを感じますね。創業150年を超える日本発の企業がグローバル市場でも挑戦し続けている点も非常に魅力的です。」

キャリア模索中の若手層へ向けて

そんな多様な人材を採用しているSIBですが、今キャリア模索中で悩んでいる若手層に向けては、どのようなアドバイスがあるでしょうか。

高野:「SIBは、IT・デジタル両方の仕事が出来る会社です。この2つは、これまでなかなか融合が難しいとされてきました。ITはどちらかと言うと守りで、事業影響を及ぼす障害やセキュリティインシデントが無いように安定稼働させ続けること、デジタルは市場状況顧客の行動変容の一歩先を見据えて最短でリリースし、アジャイルに対応し続けること、と性質の違うものが合わさっています。
それと同様に、人間のタイプも地道にコツコツやるのが得意なタイプの方や、新しいことにどんどん挑戦するのが好きなタイプの方など様々だと思います。SIBは、そういった様々なタイプの方を受け入れる土壌があります。何でも良いので、その方のコアとなる強みを1つ持っていてほしいですね。そして、入社後もそのコアな部分をどんどん尖らせてほしいですし、会社としても尖らせて良いカルチャーとなっています!」

2024年の抱負

高野:「対外的にも「守りから攻めに」という目標を公表していますが、コロナも収束してニューノーマルな時代に移りつつあるので、2024年はコロナ禍で事業影響を鑑みて出来なかったことをやっていきたいと思っています。例えば、生成AIのような新しいテクノロジーへの投資には、ヒト・モノ・カネをもっと割いていきたいです。
また、この2年間は会社設立後のベースを整える期間だったと思いますが、2024年からは人の流動(IT⇔DX,SIB⇔アクセンチュアへの出向,日本⇔海外)を増やすことで社員の経験値を上げていきたいです。」

最後にプライベートでの目標は・・・?

「今年で結婚30周年になります。これまで、仕事中心であまり家庭に時間をさけなかったこともあり、傍でサポートしてくれた奥さんがずっとプレッシャーをかけてきているヨーロッパ旅行を実現したいと考えています。」

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いかがでしたでしょうか?
今回は高野社長の子供時代からプライベートまで、他媒体では公開されない情報までお話していただきました。
最後に、過去を振り返った時、後悔しないような選択を心掛けてきたとおっしゃっていました。
今キャリア選択に迷っている方々も、この記事を読んで何かヒントになれば嬉しいです。

信清 あゆみ(しんせい あゆみ)

信清 あゆみ(しんせい あゆみ)
資生堂インタラクティブビューティー株式会社所属。
大学院卒業後、大手総合コンサルティング会社に入社。その後、ベンチャー企業でのDirector経験を経て、現職に至る。
現在はITプロジェクトマネージャーとして、複数ブランドのECシステム構築や運用に関わっている。